2020年6月5日
当院で検査(採血)をすることが可能です。結果は4日程度で判明します。
注意点
- 過去に新型コロナウイルス感染症にかかったかを調べる検査です。
- 症状のある患者さんは検査できません。
- 保険適応はなく自費検査になります。
- 新型コロナウイルス感染患者と接点があった人、発熱と味覚障害があったが検査を受けられなかった人など、かかった可能性が高そうな方が受けられることをお勧めいたします。
antibody testing for SARS-CoV-2
2020年6月5日
当院で検査(採血)をすることが可能です。結果は4日程度で判明します。
この抗体検査で言えることは、陰性であれば過去にかかっていた可能性はほとんどないということだけです。
陽性であっても、必ずしもかかったことの証明にはなりません。
また、抗体があっても感染予防の効果があるかはまだ分かっていません。検査結果にかかわらず、これまでどおり新しい生活様式で感染対策を続けていきましょう。
主にIgG抗体を検出しています。発症して14日目以降では、感度100%で検出されます。
なぜ、「抗体陽性=過去にかかった」、ではないのでしょうか。
当院で委託している検査は感度100%、特異度99.8%ととても精度の高いものです。しかし、有病率(病気になった人の割合)によって、実際に陽性となったひとが本当に陽性である確率(陽性的中率)は変化します。有病率が低い場合は、結果として偽陽性が増えることが分かっています。
日本での新型コロナウイルス感染症の有病率ですが、国内で判明している新型コロナウイルス感染(PCR陽性)患者は17,018名であり、人口の約0.0135%(2020年6月4日現在)です。
その20倍の患者がいると仮定して、有病率0.27%で計算します。
つまり、のこりの43%は、実際は感染していないのに陽性と判定してしまう「偽陽性」ということになります。
簡単に言うと、可能性の低い人たちが検査を受けると、結果が間違っていることがあります。そのため、新型コロナウイルス感染患者と接点があった人、発熱と味覚障害があったが検査を受けられなかった人など、かかった可能性が高そうな方が受けられることをお勧めいたします。
テレビなどですべての人にPCR検査をと推奨する声が聞こえてきます。しかし、上記のように検査には限界があります。検査をすることのデメリットもきちんと理解しておかなければなりません。PCR検査でも同様であり、無症状の人におこなうと偽陽性がかなりの確率ででてしまい、混乱や差別の原因となります。検査に絶対はありませんので、冷静なご判断をお願いします。